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お客様の素材条件
2か月前にヘアカラー施術の履歴があります。毛先3分の1は褪色して黄味に傾き、耳下の内側は若干ムラ染まりになっています。また毛先はコテの熱によるダメージが蓄積している状態で、手触りが悪く、コーミングしても引っ掛かりが出てしまうほどです。
赤味を抑えながらアッシュ系を使ってベージュ系の方向にもっていきます。透明感やツヤ感、動きを感じる方向にしていきます。明るさは現状維持でクリア感をプラスします。中間と毛先の黄色い感じに統一感を出すのと、中が暗いのでキレイに染めます。引っ掛かりのある手触りの悪さも修正していきます。
技術ポイント
赤味を消しながらベージュ系の色味を提案します。トーンは現状を維持させますが、クリア感を出して動きや透け感を出します。毛先の褪色している部位と中間根元で塗り分けをしていますが、基本的にはワンタッチによるアプローチ。施術はシンプルでも最大の価値を生み出せるカラーです。前処理からカラー剤に添加する処理剤、乳化、そして後処理に至るまで、今までのヘアカラーでは表現できなかった仕上がりを実現します。
技術プロセス
前処理
・スチームを全体に噴霧して水分補給と同時に、トリートメントが浸透しやすい土台をつくります。
・毛先のパサつきがある部位を中心に一浴式のトリートメントである、サロントリートメント~滑 smooth~を5倍希釈で塗布します。ムラにならないように絞りながらつけていくのがポイントです。
・さらにスプレイヤーに入れた精製水を全体に吹き付けます。こうすることで、さらにトリートメントが内部へと浸透しやすくなります。
カラー施術
・毛先の黄色く褪色している部位だけは、微アルカリカラー剤に一浴式トリートメントであるサロントリートメント~滑 smooth~を5%、MASK001~潤 moist~を5%、MASK002~艶 gross~を5%ミックスし、1:1:1の割合にして塗布します。
根元から中間部位は、アルカリカラー剤を塗布します。アルカリカラー剤の総量に対して、MASK001~潤 moist~を5%添加します。髪の絡みを取る効果とツヤ向上が期待できます。
・同様にMASK002~艶 gross~を5%添加します。これは髪の水分バランスを整え、しっとりした質感を表現することができます。トータル10%の配合バランスにします。
内側にスチームを当てて熱を入れ、色ムラをカバーします。
15分放置後、ヘマチン配合の411Lght~補 supplement~をハケで塗布します。これは色の定着を促すのが目的です。
乳化
乳化時は、バッファー剤であるサワー~整 balance~をワンプッシュ加えたぬるま湯で乳化していきます。先に塗布したヘマチンとの相乗効果でさらに色味が定着します。
仕上げ
キューティクルを引き締めながらクセのまとまりも良くするアートウォーター~軽 light~を全体に塗布してから、ドライ。
JBEES