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お客様の素材条件
40代前半のお客様です。カラー履歴がなく、直毛で太さは普通、硬い髪質をしています。前回のパーマでダメージが蓄積し、毛先がじゃりじゃりした状態でしたが、カットで修復。わずかにダメージが残る程度ですが、髪が絡みやすい状態です。カウンセリングの結果、パーマがかかりにくい髪質と判断。お客様自身も扱いに困る髪質に変化していることを自覚しています。
技術ポイント
出来るだけ髪への負担を軽減して、カールをかけながら還元剤の利点を生かしてケア剤を毛髪内部に効かせていきます。水巻きで施術を行いますが、毛髪表面部と内部の還元速度の調整と還元剤の毛髪内部の拡散を途中の水分補給でコントロールして、最小限の負担で最大限の効果を出せるよう工夫します。還元剤はシンプルに決め打ちし、処理剤で素材をコントロールしながらトリートメントパーマと呼べる質感を目指していきます
技術プロセス
シャンプー
・前処理効果のあるトイトイトーイ ダメージケアシャンプーでシャンプーします。
・コアセルベートを意識して洗浄を行います。クシ通りがベストではないので、ベータレイヤー エマルジョンを塗布し、1分放置後にしっかり水洗します。
前処理①
パーマによる損傷部を中心に3種混合原液をベータレイヤーミスト NFで5倍に希釈(1:4)したものを塗布してからワインディングします。ポイントは前処理剤をコームスルーで入れ込み、毛先のじゃりじゃりした感覚が無くなってからワインディングすることです。
前処理②
・浸透促進原液をベータレイヤーミストNFで5倍希釈(1:4)します。この処理剤をワインディングした毛髪の裏表に塗布していきます。
・パルッキーを2分噴霧して、ワインディングした状態でプレ膨潤させていきます。
1液
・カーリング料によるアプローチです。1液はソニルクリープHを使用します。ワインディングした毛髪の裏表に3周程度塗布していきます。
・全体塗布後に2分放置し、水分補給へと進みます。1液の7~8割程度のぬるま湯を、1液を塗布するように塗布します(全体を2周程度)。表面に付着した薬剤を内部に導く、もしくは表面を洗う及び毛髪内部で滞っている薬剤を拡散させ、ダメージを最小限にしながらつけ巻き並みのカール効率にすることを目的にしています。
・水分補給後に5分放置。ふき取ってテストカールへと進みます。
中間水洗&中間処理
・還元剤の水洗効率を上げる狙いでヘマヘマを50倍希釈したぬるま湯で中間水洗していきます。1剤の5倍以上(今回は1剤の10倍程度)の量を使用します。
・ふき取り後、3種混合原液をベータレイヤーミストNFで5倍に希釈(1:4)したものを全体に塗布していきます。塗布後5分放置(うちパルッキー2分)します。
・ポリKを10倍希釈して全体に塗布します。塗布後、5分放置します。
・ふき取ります(クリープ期も兼ねているため計15分程度)。
2液
・ソニルBⅡローションを塗布し、5分放置します。
・さらにソニルBⅡローションにキトキトを10%添加して全体に塗布します。塗布後10分放置です(合計15分)。1度目は浸透狙い、2度目はキトキトを添加することで酸性に振り活性を狙います。最初のポリKも酸性に振ることで締り始めています。
・ふき取り後にロッドアウトです。水分を取った状態でも定着を狙います。
アフターシャンプー&後処理
・トイトイトーイダメージケアシャンプーでシャンプーし、薬剤を洗い流します。
・ベータレイヤー エマルジョンを塗布し、毛先には特トリを塗布。しばらく放置後に流します。
仕上げ
・グレイスプリエ ヘアエッセンスをつけてドライング(シルクの軽さとシステアミンの消臭を目的)します。
・表面に極薄く、アジアンムーンを塗布して仕上げます。